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先日、Facebookの投稿に「渓流デビューしたのですが、ベイトにはPEラインの方がよいのでしょうか? 今はナイロンを使用しています。」とのコメントを頂きました。

とりあえず返信には、「ロッドを含めた全体のバランスを考えてラインを選択します。」とお返事させて頂いたのですが、ざっくりし過ぎなので、ちょっと詳しく書いてみようと思います。
*ただし、これから書く事は僕個人の考え方ですので、これが絶対に正解とは言いません。それぞれの考え方で選択して頂ければと思います。考え方のヒントにして頂ければ幸いです。

先ずはそれぞれのラインのメリット、デメリットについて考えてみましょう。

ナイロンライン

◯メリット
安価である。
ラインに伸縮性があり衝撃を吸収してくれる。その為、バレにくくなる。
フロロに比べるとラインがしなやかである。
ライン自体は軽いが吸水する為、ライン自体に重さを持たせる事ができ、それを利用した釣りが可能。
同じ強さであればPEとフロロの中間ぐらいの太さになる。
ある程度オールマイティーに使用する事が可能。

◯デメリット
根ズレに弱い。
ラインが伸びる為、合わせが効きにくい。
ライン寿命が短い。
水馴染みはそれなり。

フロロカーボン

◯メリット
PEに比べれば安価である。
根ズレに強い。
ラインが重い為、水馴染みが良く、しっかり沈める事が可能。
伸縮性が少なく、ラインが太い為、感度が上がり、合わせが効きやすい。

◯デメリット
ラインが固い。
巻き癖がつきやすく、リールに巻いて一定期間が経つと飛距離に影響がでる。
にもかかわらず、スプール馴染みが悪い為、巻いてすぐに使うとトラブルの原因になりやすい。
同じ強さであればラインが太い。その為、ガイドとの摩擦抵抗があり飛距離が劣る。
ライン寿命が短い

PE

◯メリット
同じ強さであれば圧倒的に細い。その為、飛距離が大幅に伸びる。
ラインのしなやかさ。
伸縮性が無い為、圧倒的な感度がある。
ラインが沈まない為、それを利用した釣りが可能。
ライン重量が軽い。
ライン寿命が長い

◯デメリット
高価である。
ラインが軽い為、風の影響を受けやすい。
ラインが透明ではない為、ルアーに直結すると魚にラインを感知されやすい。
*コーティングPE等には当てはまらない物もあります。
根ズレに弱い。
ラインが全く伸びない為、バレやすくなりやすい。その為ショックアブソーバーとして必ずリーダーシステムを組む必要性有り。

標準的なラインの特性は、ざっと以上の様な感じになると思います。読んでいて解る通り、メリットとデメリットは密接に関係しています。

それぞれの特性をみて自分がどんな釣りをしたいか、どんなタックルを使用しているかを考えれば使用するラインというのは、自ずと決まってくると思います。

例えば、ロッドの特性から考えるのであれば、硬い竿にPEラインを合わせると感度は上がりますが、そのままではバレやすくなります。その為、リーダーシステムに伸びるナイロンやフロロを使用する事で、それを緩和させる事ができるでしょう。
逆に柔らかい竿に伸びるナイロンを合わせてしまうと、若干合わせが効きにくくなります。ただ、向こう合わせの釣り(ダウンでの釣り等)に使用するのであれば、魚が違和感を感じにくくなりより咥えてくれる時間が長くなる為、わざとそういう組み合わせで使用するのも効果的になります。
バンブーロッドの様に、衝撃を吸収する特性のある竿にナイロンを使用するとやはり合わせが効きにくくなります。PEラインの様に伸びが無いラインとの相性が良い竿と言えるでしょう。

リールの特性から考えるのであれば、スピニングリールにはPEラインの様にしなやかなラインの方が、射出時に抵抗になり難い為(強い巻きぐせがつきやすいフロロには反対の事が言えます)、飛距離を重視するのであれば相性が良いと言えるでしょう。同じ様に飛距離だけを考えるのであればベイトリールにはナイロンが合います。(ラインが細い方が抵抗が少ない為、PEの方が良さそうに感じますが、ベイトは縦に巻く為、細いラインだと巻いた糸の間にラインが噛みやすくなり抵抗になりやすくなります。ある程度の太さがあった方が、スムースに糸がでていきます。ナイロンであればある程度の太さもありラインが吸水してライン自体に重量が増える為、より飛ばしやすくなります。)

釣り方から考えれば、飛距離が必要な釣り(投げ釣り等)や極端に深い所で釣る必要のある釣り(ジギング等)、もしくは絶対的な感度が必要な釣りであればPEラインが合いますし、深めのレンジを横に釣る必要性のある釣り(バス釣り等)や強度と感度が同時に必要な釣りであればフロロとの相性が良く、ある程度オールマイティーに使いたかったりよりバレにくくしたい釣り(ダウンでの釣りがメインの遡上魚の釣り等)であればナイロンとの相性が良いと言えると思います。
さらにPEラインの場合はPEの特性にリーダーに使用するラインを選択することでナイロンやフロロの良さをプラスする事ができます。

僕の場合はバンブーロッドにベイトを組み合わせる事が多いのですが、基本PEラインにフロロリーダーを使用しています。理由としてバンブーロッドが衝撃を吸収しやすい特性を持っている為、より感度を上げるのと操作性を上げる(軽い入力でルアーを動かしやすくする為)事を考えて使用しています。渓流域での使用がメインの為、ラインの巻き量も少なく、ラインが噛みこむトラブルも殆ど起こりませんし、風に弱い特性もベイトであればライナーで投げる事がしやすくなる為、殆ど気になりません。逆に沈まない特性を利用してフロロのリーダー部分だけを沈めてPEの部分をウキの様に見立てて釣りをする事も可能になります。基本的に線の釣りをするのではなく、点で線の釣りをする為(解る方には解って頂けると思うのですが、文章で書くには難しいので、また改めて。。。もしくは直接お会いできる時にでもご質問ください)よりこの組み合わせが効果を発揮していると思います。

いろいろと書いてきましたが、特性の相性だけではなく、釣り人の技術でもその特性を活かす事も殺す事も可能になる為、絶対の組み合わせというのは無いと考えています。
それぞれが自分の釣り方、タックルバランス、自分の技量を考えて(こういう事を考えるのも釣りの楽しみの一つだと思います)選択して頂ければと思います。