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第6回はいよいよ実作業に入ります。

ここからの作業に共通して言える事が一つ。もしかしたらバンブーロッド製作において最も大切なことかも知れません。それは。。。

全ての作業は後の工程に影響してくるという事。

「何を当たり前な。。。」と、思うかもしれませんが、これを意識しているかしていないかで確実にバンブーロッドの完成度が変わります。
どれだけ簡単な作業(そんな作業はありませんが。。。)でも、その作業の出来次第で次からの工程に影響してくると思っていれば、出来るだけミスの無い様に慎重に作業する筈です。逆に意識していないと、「まぁ、こんなもんだろう。。。」と、なりがちなのです。「まぁ、こんなもんだろう。。」で作った竿は確実に良い竿にはなりません。

勿論、テーパーの良し悪しもありますが、それ以前のバンブーロッド自体が正確に作られているかどうかというのは、全体の工程においてミスが無かったかどうかで決まってくるのです。ミスを一回もしなければ、今、自分が作れる最高のロッドを作った事になるのです。作業自体の熟練度は数をこなす事で上がっていきます。熟練度が上がれば作業毎の完成度も上がり出来上がりのレベルも上がっていく筈です。毎回、製作している竿が自分の中で最高レベルの竿になる様に、「全ての作業は後の工程に影響してくる」という事を意識してください。そうやって正確に竿が出来る様になって初めてテーパーの完成度が竿に現れる様になってきます。

では、表題の「竹割」についてです。

今回、必要な工具は
竹引き鋸(出来るだけ刃の細かい物が良い。因みに僕はミニパネルソー150という物を使用しています。竹引き用ではありませんが。。。)、マスキングテープ、鉛筆、メジャー(インチも測れる物。僕はスタンレーの物を使用しています。)、裁縫用メジャー(メジャーが柔らかい物。竹の全周を測るのに使用します。)、木槌(大きめの物)、竹割ナタ(両刃の物)、革手袋、金槌、以上です。

*竹割を行う前に、先ずは前回までの投稿を読んで頂いて、使用部位を決めてそれに合わせて竹をカットしておきます。竹をカットする時は繊維が剥がれたりしない様にマスキングテープを巻いて保護してからカットします。
例えば2Pロッドを作る為に使用するのであれば、4mで販売されている竹を2mでカットしておく等。。。

先ず大まかに竹の割り方(小割り)について説明しておきます。

竹の割り方には「半割」と、「3つ割」があります。
「半割」とは、その名の通り半分に割る事。この割り方が一番正確に割れる為、一番多用します。
「3つ割」は、これもその名の通り3つに割る事。竹は割る時に断面の面積の少ない方に割れが進んでいく特性があります。なので、あまり細い状態から「3つ割」を行うと割れが細い方に進んでしまい、同じ幅に割れにくくなってしまいます。(慣れると出来る様になりますが。。。)その為、「3つ割」は、出来るだけ早い段階で行うのが鉄則となります。

では割り方の説明です。

1,ルールとして竹は根本側から割ります。
先端側から割るのがセオリーではあるのですが、竹竿製作に使用する竹辺は根元側が必要な幅があれば問題ないので(竹竿は先端に向かって細くなる為)根元側を正確に必要な太さで割るために根元側から割っていきます。(逆の考え方もありだとは思いますがUokarodではこの方法で割ります。)
*竹は先端側が必ず細くなっていきます。その為、等幅に繊維なりに割っていてもほんの少しですが先端側が細くなります。その辺りも考えて割幅を決定します。

2,根本側の断面に鉛筆で割りたい箇所に表皮に対して垂直にマーキングします。
割った竹辺の断面の面積が出来るだけ同じ様になる様に、表皮に対して垂直に割る様に心掛けます。その為にまずマーキングから慎重に行います。割りに慣れない間は竹の表面にも数カ所程度(節の上と節間の中間辺り)マーキングしておくと正確に割りやすくなります。慣れてくると最初のマーキングだけできっちり等分に割れる様になります。(「3つ割」の場合も同様です。)

3,節(内側の)をナタで落としておきます。
内側の節をナタで落とします。竹にはアールがついていますので真ん中の部分は削れませんがそれで構いません。一番、最初の割りの後等の場合はナタではなく金槌である程度割り落としてからナタで削ります。(金槌で割るのはある程度の部分までです。ギリギリまで割ろうとすると竹に傷をつけてしまいますので、大雑把に割れたらナタで削る様にしてください。この時、竹の厚み以上に削らない様にしてください。)

4,マーキングにそってナタの刃面を当てて木槌でナタを叩いて最初の割りを入れます。
ある程度、一気に刃を入れたほうがズレにくい為、木槌で叩いてナタを竹に割り入れます。「切る」のではなく「割る」です。

5,右手でナタを垂直に保ち、竹辺の表皮側を上にして表皮に対して垂直に割を入れていきます。
この時、右手側は脇を閉めてナタがぶれない様にしてください。左手で竹の先を持ち手前に竹を寄せてくる様にします。割った竹辺の先端は右手の脇の下を通します。

6,そのまま割りを進めていくと断面の面積の少ない方に割れがズレていこうとするので適時、修正を入れます。
右にズレていく場合はナタを左に押し当てるようにしながら、左手を少し右に押しながら竹辺を手前に寄せる様にします。左にズレていく場合はその逆にナタを右に押し当てる様にして、左手を少し左に押しながら竹辺を手前に寄せる様にします。こうする事で割れが修正されます。

7,「半割」の場合は、修正を入れながら最後まで割ります。「3つ割」の場合は節の手前まで割ったらもう一方を節の手前まで割り、交互に節を割って、また節間を交互に割っていきます。
「3つ割」は、交互に割る事によって等分に割りやすくなります。常時、刃先がズレていこうとしますので、修正を入れながら割っていきます。

少し長くなってきたので次回に続きます。
今回は竹の割り方の説明のみを行いました。次回は丸竹からどの様に割っていくかというキモの部分を説明します。
文章の説明だけでは解りにくい為、後日、動画も撮影して投稿予定です。